遺品整理にはいくら費用がかかるのでしょうか?
一般的なケースで言えば、20万円~25万円くらいが相場です。
もちろん、家の大きさや遺品の量、そして買取り可能な遺品があるかないか、などの諸条件で料金は変わってきます。
こじんまりした部屋で少量の遺品であれば、数万円~10万円くらいで済むケースもあります。
あなたのご実家は戸建ですか?それともマンションでしょうか?
2階以上の部屋ですか?
トラックをすぐそばに止めておけるかどうかも料金に影響します。
そもそも、遺品整理を業者さんに頼むべきかも悩んでいるのではないですか?
自分達でもやれない事はないのか?と思っている方もいらっしゃると思います。
結論を先に言えば、遺品整理は業者さんに依頼するべきです。
それも、必ず相見積もりが必要です。
一般的に遺品整理を考えなければいけない50代~60代の方では、時間的にも体力的にも自分達だけで遺品整理を済ますことは難しいです。
でも、今はまだ業者さんに依頼してはいけません。
この記事では、遺品整理の費用のことや、注意点、安く頼む方法や費用を抑える方法も解説しています。
ぜひ、最後まで読んでいただいてから業者さんに依頼するか決めるようにしてください。
この記事で分ること
・遺品整理にかかる費用の平均
・遺品整理サービスの内容
・プロに頼む時の注意点
・遺品整理を安くするコツ
1.遺品整理にかかる費用の平均と、5つの変動要因。

冒頭でもお伝えしましたが、遺品整理にかかる費用の平均は20万円~25万円くらいです。
ただ、全く前提条件のない中の平均金額を聞いただけでは、あなたのケースに当てはめにくいと思いますので、家の間取りや作業に必要な人数で分かりやすい表を作成しました。
部屋数 | 作業に必要な人数 | 所要時間 | 料金相場 |
1部屋 | 1~2人 | 1~3時間 | 30,000円~80,000円 |
2部屋 | 2~3人 | 2~4時間 | 50,000円~130,000円 |
3部屋 | 2~4人 | 2~6時間 | 80,000円~220,000円 |
4~5部屋 | 3~6人 | 3~8時間 | 120,000円~400,000円 |
6部屋以上 | 4~10人 | 5時間以上 | 200,000円以上 |
何となくイメージしやすくなりましたでしょうか?
料金に幅があるのは許してくださいね。
なぜなら、遺品整理の費用とは主に次の5つのポイントによって変動するためです。
①間取りや広さ
②作業に必要な人数と時間
③遺品の量
④買取物の有無
⑤オプション
一つずつ解説していきます。
①間取りや広さ

これは遺品整理料金が変動する理由としてイメージしやすいと思います。
単純に大きな家で、複数の部屋があればそれだけ荷物も多い場合が多く、また、清掃なども依頼する場合は広ければそれだけ料金が増えてしまいます。
②作業に必要な人数と時間

①にも連動する条件ですが、作業に必要な人数が多くなれば、それだけ料金は増えます。
また、人数が少なくても作業時間が長くなれば、同様に料金は増えてしまいます。
作業人数や時間が増える理由は、家の広さや荷物の量によっても影響しますが、作業がし易い環境かどうか?によっても変わってくるのです。
例えば、庭付きの一軒家で、荷物を運び出すためのトラックがすぐ近くに止めておける場合と、マンションなどでトラックを近くに止めておけず、少し遠い所まで人の手で運ばなければいけない場合では、作業の効率が随分と違ってきます。

また、平屋の家と、2階建てや3階建ての家でも作業効率は大きく異なります。
特にマンションなどの高層階の場合、大きなエレベーターがない所もありますし、他の住民の方に配慮するため、エレベーターを占領し続けるわけにはいきません。
そうした様々な要因で、必要なスタッフの人数や、作業にかかる時間は変わってきます。
④買取物の有無

遺品整理をプロに依頼する場合、買取をしてもらえる遺品があれば、買い取っていただくことで料金を相殺することができます。
全額を買取価格で賄えるようなケースは稀ですが、価値の高い遺品があった場合、遺品整理費用をまかなえてしまうだけでなく、逆に現金がもらえることもあります。
もちろん買取金額が遺品整理費用を上回るようなケースは稀ですが、次のようなパターンは割とあります。

Tさん
遺品整理費用=175,000円
買取額=43,000円
差し引き費用=132,000円

Oさん
遺品整理費用=232,000円
買取額=126,000円
差し引き費用=106,000円

Nさん
遺品整理費用=67,000円
買取額=21,000円
差し引き費用=46,000円
買取できる物が全くない家もありますので、過剰な期待は禁物ですが、ご紹介したような事例もあるのです。
⑤オプション

過剰に汚れた家や、いわゆるゴミ屋敷と呼ばれるようなレベルの家の場合、オプションで特殊清掃料金がかかる場合があります。
また、お仏壇や、特に思い入れの強かった物を供養したりお焚き上げを希望される場合は、オプション料金となります。
2.戸建て一軒分の遺品整理はいくらかかるの?

遺品整理の相場はご紹介しましたが、ちょっと料金に幅があって良く分からないというあなたに、戸建て一軒家で実際に遺品整理をした実例をご紹介します。
栃木県宇都宮市 H様宅
間取り 3LDK
作業日数 1日
作業要員 3名
合計費用 179,000円(税別)
群馬県前橋市 I様宅
間取り 5LDK
作業日数 2日
作業要員 述べ6名
合計費用 289,000円(税別)
埼玉県所沢市 O様宅
間取り 4LDK+物置+ガレージ
作業日数 2日
作業要員 述べ5名
合計費用 321,000円(税別)
東京都台東区 S様宅
間取り 3LDK
作業日数 1日
作業要員 4名
合計費用 284,000円(税別)

やはり一軒家の場合は広さもありますし、それだけ荷物の量も多く、金額がやや高額になっていますね。
マンションの場合や、一軒丸ごと整理するわけではない場合は、もっとお値打ちに出来ることが多いです。
3.どんな内容?遺品整理のサービス内容とは。

ここまで、遺品整理の料金的なお話をさせていただきました。
しかし、そもそも遺品整理業者さんって何をしてくれるの?という方も多いと思います。
基本的な遺品整理サービスの内容をご紹介します。
遺品整理サービスの種類その①遺品の仕分け
遺品とは、亡くなれた人の持ち物全てが遺品です。
家具、家電、生活雑貨など、今後も使える物もあれば、処分するしかない物も多くあります。
まずは遺品の仕分けをして、使えるもの、使えない物に仕分けをする作業になります。
遺品整理サービスの種類その②不要品の処分
遺品の仕分けで出た、不要品を処分します。
古い家具、家電、布団、絨毯、衣類、衣装ケース、その他生活雑貨など。
不要品の運搬処分には、一般廃棄物収集運搬許可証を持ったプロが対応します。
遺品整理サービスの種類その③遺品の買取

遺品の中で、価値のあるものについては買取を行うこともサービスの一つになります。
新しい家電や、家具、ブランドの時計やカバンなど、価値があり、まだまだ誰かに使っていただる物であれば、ぜひ買い取っていただく事も検討しましょう。
価値を見出していただき、次の大切にしていただる人の所に繋がっていくことで、故人の遺品は生き続けるとも言えます。
もちろん、自分達でリサイクルショップに持ち込んだり、買い取り屋さんで査定してもらっても構いません。
ただ、冷蔵庫などの大型家電や、ソファやテーブルといった物をリサイクルショップに持っていくのも大変ですが、もっと大変なのは値段が着かず買い取ってもらえなかった時です。
持ち帰ってくるか、そのまま処分場まで持っていかなければいけません。
遺品整理の時に買取を依頼すれば、全く手間暇がかかりませんので、大変便利なサービスなのです。
遺品整理サービスの種類その④クリーニング

家の中の片付けが終われば、クリーニングを実施します。
プロならではのスピードと技術で綺麗にしていきます。
水回りの清掃はもちろんですが、天井など自分達ではなかなかできない所まで綺麗にしてもらうことができます。
遺品整理サービスの種類その⑤特殊清掃

孤独死をされた方の家などでは、亡くなった方の体液が染みついてしまっていたり、臭いが取れない場合があります。
また、人間だけでなく大量にペットの糞尿がこびりついているようなケースも。
ゴミ屋敷と呼ばれるような状態のお宅もあります。
遺品整理サービスは、こうした特殊現場の清掃にも対応してくれます。
4.よくある質問をご紹介。遺品整理の疑問を解決!
遺品整理を依頼される方から寄せられる、よくある質問をご紹介します。
あなたのお悩みが解決できたり、そんな事もできるのね!というヒントになれば幸いです。
A.基本的にはありません。ただし、あきらかに当初の見積りにない作業や処分品が増えた場合は、お客様とご相談・ご確認いただいた上で追加料金が発生する場合があります。
A.実際の物量によります。オプション料金が必要となりますが、もちろん対応可能です。
A.立ち会って頂く必要はありませんが、委任状を頂いたり、鍵を事前にお預かりさせて頂きます。また、基本的には事前お見積りの時に確認いたしますが、「やっぱり取っておきたい」と思われる物への対応が困難になるケースが多いです。
作業中ずっといていただく必要はありませんが、携帯番号をお教えいただくなど、ご連絡が取れるようにしていただけると助かります。
A.お部屋の状態によっては、特殊清掃と呼ばれる部類になり、オプション料金が必要な場合がありますが、問題なく対応可能です。
A.お任せください。遺品整理は、ただの不要品回収処分とは異なりますので、書類や思い出の品と思われる物、アルバムなどは丁寧に仕分けしてまいります。
また、遺品の捜索なども行いながら整理を進めて行きますのでご安心ください。
A.大抵の臭いは取る事ができます。しかし、特殊な状況の場合は、壁紙の張り替えや、床材の張り替え・取り換えが必要なケースもあります。
A.対応可能です。通常の整理・清掃に加え、ご希望であれば除菌洗浄もさせて頂きます。
A.液体の物は引き取りが難しい場合が多いです。調味料などに始まり、食用油、灯油、ペンキなどは、できればご自身で処分されておくことをお勧めします。
また、医薬品や危険物といった物も、対応できないケースがありますので、事前にご相談ください。
A.対応する業者によって期日は異なりますが、予定日が近づきますと人員やトラックの手配を済ましているなどの関係から、キャンセル料をいただく場合があります。
5.【注!】遺品整理の注意点を説明します。

遺品整理をしようと考えているあなたに、事前にご注意いただきたいことがあります。
知らなかった!と後で後悔することがないように、頭に入れておいていただきたいと思います。
順番に説明していきます。
遺言書やエンディングノートの有無を確認

遺品整理を進める前に、まずは遺言書やエンディングノートの有無を確認しましょう。
特に遺言書は、遺産や遺品の分配や形見分けで誰にもらって欲しいかが書かれている場合があります。
後から親族間で揉める原因にもなりますので、必ず遺言書やエンディングノートを探すようにしてください。
エンディングノートに法的な効力はありませんが、故人の遺志を尊重するためにも書かれていることがあれば確認するようにしましょう。
相続をどうするか決める

遺品整理をするということは、ご家族のどなたが亡くなられたということです。
家族が亡くなれば、それは相続の開始を意味します。
特に問題になるのは、故人に借金など負の財産がある場合です。
故人に負の財産がある場合は、それを相続しない「相続放棄」も考えなければいけません。
故人の持ち物、つまり遺品は、価値のある物もない物も故人の財産です。
借金は放棄するけど、価値のある遺品は相続する、という事はできません。
相続を決定する前に、勝手に遺品を処分したり形見分けをしてしまうと、単純承認したとみなされてしまう場合があり、そうなると負の財産も相続しなければいけなくなってしまいます。
相続には先述した「相続放棄」と「単純承認」のほか、プラスの財産の範囲内で負の財産も相続する「限定承認」という方法があります。
どの相続をするのがベストなのか、遺品整理の前に確認するようにしましょう。
相続人全員(残された家族兄弟など)の同意を取る
相続ではなく争続。よく聞く話ですよね。
遺品整理の時も、この相続に関係する話になってきますので、必ず事前に相続人である家族や兄弟の同意を取るようにしましょう。
もちろん、一緒に遺品整理の作業をしても良いと思います。
「自分が一番面倒を見ていたのだから」と、自分の欲しい遺品だけ勝手に形見分けしてしまい、兄弟の関係が悪くなってしまったという話もあります。

6.遺品整理費用を安くする方法を解説します。
ここまで遺品整理の費用やサービスについて解説してきました。
遺品整理はプロに頼もうと思うけど、やっぱり費用はなるべく抑えたいですよね。
そんなあなたに、遺品整理を安くする方法を解説します。
遺品整理屋さんに頼む範囲を少なくしよう
遺品整理の料金は、基本的に遺品の物量と種類、作業する広さで決まってきます。
つまり、なるべく費用を減らすには、自分達で出来る所は済ませておくことです。
処分する物とそうでない物の仕分けも、済ませておくと作業スピードが全然違いますので、これもできるなら自分達でやっておくと良いでしょう。
買い取りを専門業者に依頼する

遺品整理業者さんも、資格を持った専門のスタッフがいる所も多いのですが、やはり買取を専門としている業者さんの方が買取価格が高いケースがあります。
そのため、時計は時計の買取に強いお店、カメラはカメラ買取に強いお店など、品物によってお店をしっかり選定して買取に出すと良いでしょう。
ただ、それぞれ違うお店に持って行く手間がかかりますので、かけられる時間や労力と天秤にかけて判断しましょう。
遺品整理を安くする一番の方法!相見積もり。

遺品整理を安くする、一番効果的な方法は相見積もりです。
とは言え、相見積もりをするという事は、何社も相談して見積りをもらわなければいけませんので、とても面倒と感じる方も多いです。
また、見積りは依頼しても、決めた一社以外にはお断りをしなければいけません。
この、断りの連絡を入れるのもおっくうですよね。
しかし、遺品整理を安くする一番効果的な方法は、複数社に相見積もりを依頼することなのです。
大切な事なのでもう一度お伝えします。
必ず3社以上に見積りをもらうことが重要です。
7.無料の相見積もりサービスについて

遺品整理を業者さんに依頼するにあたり、相見積もりが大切なのことは分ったけど、実際にどうやって複数の業者を探してそれぞれに見積りを取ればいいの?
きっとこのように悩む方も多いと思います。
あなたもその1人ではないでしょうか。
ネットで業者さんは検索できるけど、どの業者さんが良いの?
自分のケースに最適な業者さんはどこ?
優良でお値打ちな業者さんはどうやって選べば良いの?
簡単に相見積もりをしろと言われてもどうしたら良いか分からない!
そんなあなたに、とても便利なサービスがありますのでご紹介します。
遺品整理を一括で複数の業者さんに相見積もりができるサービスです。
このサービスでは、コンシェルジュとなる窓口のスタッフに、希望や要望を伝えるだけで、複数の業者さんに見積りを依頼してくれるサービスになります。
しかも見積りは完全無料です!
依頼しない業者さんにあなたがお断りの連絡をする必要もありません。
遺品整理は、延ばし延ばしにするといつまでも始められません。
今、あなたがこのページをご覧になっているのは、きっと今がそのタイミングだからです。
もし、遺品整理をしなければいけない家が賃貸住宅であればなおさらです。
また、相続の期限や手続きが迫っている場合も同様です。
見積りや相談は完全に無料ですから、まずは勉強のためでも良いと思いますので、一度問合せをしてみてください。
8.遺品整理の費用についてのまとめ
この記事お伝えした事をまとめます。
遺品整理の一般的な費用は、20万円~25万円くらいであるということ。
家のサイズや荷物の量によって金額は異なりますし、遺品の買取も併用すれば費用は抑えられるということ。
遺品整理をすすめるにあたって注意点は、遺言書の確認や、相続の方式をどうするか、そして相続人にも確認をしておくことが大切であるということ。
遺品整理を業者さんに頼む場合は、必ず相見積もりを取ることが重要ということ。